古代中国では紀元前21世紀頃から青銅器文明は存在し、その後鉄器と入れ替わる戦国までの数百年間に渡って、それぞれの時代背景を基に形・文様・銘文に特色を残していきました。中国青銅器は他を圧倒するほど強くその存在を示し、祭器・礼器としての役割を十分に果たしていたと容易に想像させられます。プリミティブな造形と繊細なまでの技巧がうまく調和し、数千年もの歳月を経て、人間がつくった最高の美術品として確立していきました。

平野古陶軒では創業以来、数々の中国青銅器の優品を扱ってきました。創業者平野龍治、その兄の平野龍次郎は中国青銅器の専門家として特別の感情をもって接し、戦後その美しさを日本に紹介することに努め、その誠意は多くのコレクターや美術館に認められました。現在も先人の意思を継ぎ、青銅器の幽玄なる美しさを多くの方に伝えています。


時代背景
その器形・文様・銘文ともにともに当時の政治的背景が大きく影響しています。青銅器は殷(商)代では祭祀として、西周では礼器あるは楽器として用いられました。各時代とともに現在発見されている代表的な遺跡も踏まえ、簡単な説明を記しています。

文様
「饕餮文」といった造形的に非常に優れた固有の文様とともに、「龍文」「鳳凰文」「雷文」など現在でも使われている文様の原型が編み出されていました。古代の人々の想像力の豊かさとそれを表現する技巧の確かさが伝わってきます。

器形 
時代によってその用途は移り変わり、その用途に合わせた使いやすい形へと変化していきます。神を連想させるものから実用的なものまで色々な器形が存在し、その後の陶磁器にも大きな影響を与えています。

銘文
銘文は中国青銅器の大きな特徴であり、他の文化圏ではみられない大きな相違点です。殷代中頃よりはじまり、歴史を伝える重要な手掛かりとなっています。

※青銅器に使われる漢字には現在では使用されていないものがあります。それらは画像として処理、または(カタカナ)にて表記しました。


中国の銅器 中央公論美術出版 1967
中国古銅器 出光興産 杉村勇造 1966
中国・美の名宝@ <鬼神の礼楽〜青銅器の世界> 上海人民美術出版社 1991


出光美術館
根津美術館
泉屋博古館
白鶴美術館